こんにちは。税理士法人武内総合会計の千徳です。

今回は、「相続税の債務控除」についてお話いたします。

相続税の債務控除

相続税を計算する場合には、被相続人が残された借入金などの債務を遺産総額から差引いて計算を行います。
遺産総額から差引くことができる債務は大きく分けて次の二種類になります。

1.債務

被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるもの。
※被相続人が亡くなった後に納付することとなる所得税などの税金は死亡時点では確定していませんが、遺産総額から差引くことができます。
※被相続人が、生前に購入したお墓の未払金のように非課税財産を購入するための未払金は差引くことができません。

 

2.葬式費用

債務ではありませんが、相続税の計算上遺産総額から差引くことができます。
※香典返しのための費用、墓地・墓石の購入費用、初七日や法事の費用など一定のものは 除かれます。

また、債務や葬式費用を遺産総額から差引くことができる人についても、その債務などを
負担することになる相続人や包括受遺者、特定納税義務者などに限られています。
(注)包括受遺者:遺言により遺産の全部又は何分のいくつというように遺産の全体に対する割合で財産を与えられた人のことをいいます。

なお、相続人や包括受遺者であっても、相続又は遺贈により財産を取得したときに日本国内に住所がない人で一定の人は、遺産総額から控除できる債務の範囲が限られ、葬式費用も控除することはできません。


細かい論点が多い部分となりますので、ご不明な点がございましたら税理士法人武内総合会計 相続・資産税課までご相談ください。
以上、武内総合会計 相続・資産税課の千徳でした。

 

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